探検!日本の歴史

趣味で調べた戦国から江戸時代の大名、城、藩、旗本などについて主に書いていきます。

小旅行~三島・韮山~

はじめまして、勘矢です。
今日で平成も終わりですね。
一昨日、三島と韮山に行ってきたので、そのことについて書こうと思います。
 
 

1. 三島大社

 まず最初に訪れたのが三島大社です。三島駅から徒歩で20分くらいで、その途中に三島水辺の文学碑というのがありました。川沿いに 井上靖正岡子規司馬遼太郎などゆかりのある文学者の三島に関する内容の句碑がありました。

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三島水辺の文学碑
 三島大社伊豆国の一宮で、祭神は事代主命大山祇命です。源頼朝が伊豆から源氏再興のため旗揚げをした際にこちらで戦勝を祈願し、のちに再興を果たしたことから勝負に勝つ御利益があるといわれいます。こちらでは「勝守」というお守りがあります。

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三島大社

 境内には、源頼朝北条政子が参拝した際に休息をしたという腰掛石というのがありました。

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源頼朝北条政子 腰掛石

2.  韮山城

 次に訪れたのが韮山です。伊豆箱根鉄道韮山駅を降りて東へ歩いて15分ぐらいのところに、源頼朝 配流の地があり、源頼朝北条政子夫婦の像がありました。

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蛭ヶ島の夫婦

 そこからさらに東へ10分ぐらいのところに韮山城があります。明応2年(1493)に北条早雲が築城し、早雲は亡くなるまでここを居城としました。小高い山の細長い尾根に5つの曲輪が配置されています。ちなみに早雲自身は北条を名乗ったことがなく、終生伊勢が苗字でした。子の氏綱から北条を称しました。北条氏が小田原城に移った後も領国支配の重要拠点でした。

 天正18年(1590)に豊臣秀吉による小田原攻めのあと、徳川家康の家臣内藤信成に与えられました。この内藤信成、実は家康の異母弟にあたります。家康の父、松平広忠内藤清長の娘に産ませた子で祖父の養子となりました。関ヶ原の戦いの翌年駿府へ移ったため、韮山城は廃城となりました。その後、内藤家は数回転封を繰り返したあと越後村上藩主(新潟県村上市)として明治維新を迎えました。

 源頼朝はここで旗揚げしたあと房総半島を経て鎌倉に移ります。北条早雲韮山城を拠点に相模国に進出して勢力を広げます。2人とも韮山の地をふりだしに関東に進出しています。ここに歴史の不思議を感じます。

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韮山城

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韮山城周辺案内図

伊豆の国市のウェブサイトに「韮山城跡概要パンフレット」があります!

 

伊豆の国市/韮山城

https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/bunka_bunkazai/manabi/bunkazai/20140925.html

 

3.  江川邸と韮山反射炉

 韮山城のすぐそばに「江川邸」というのがあります。ここは江戸時代の代官役所であり、代々代官を務めた江川氏の住宅です。主屋は室町時代に建てられた部分と江戸時代初期に修築された部分が含まれています。江川氏は保元の乱の頃に伊豆にやってきました。以来子孫は韮山の地で豪族としての地盤を固めました。北条早雲が伊豆に進出した際に土地を提供し韮山城を築城させ、北条五代に仕えました。小田原攻めのあと、徳川家康に仕えました。また、江川氏の養女(房総正木一族の娘)は家康の側室になりました。それがお万の方で頼宣(紀州藩)、頼房(水戸藩)を産みました。この縁からか江川氏は世襲代官として重用され幕末まで勤めました。

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江川邸

 幕末の当主江川太郎左衛門英龍は代官職だけではなく、多彩な人物との交流を通じて国際情勢を知り、幕府に対して様々な建議を行いました。その一つが大砲を鋳造するための反射炉です。はじめは下田付近に建造する予定が、日米和親条約で下田が開港された影響で、外国人が自由に行動できる範囲に含まれたため、大砲製造が諸外国に漏れることを懸念して場所を改めて探すことになりました。それで選ばれた場所が現在韮山反射炉がある場所です。建設に必要な広さが確保でき、立地上秘密が漏れにくく、水量のある川があることなどが理由です。

 その反射炉は江川邸から南へ約3kmのところにあります。平成27年(2015)7月に世界文化遺産に登録されました。ガイダンスセンターで反射炉に関する映像が見られます。そのあと、ボランティア説明員による解説も行われていて、説明は約20~30分くらいでした。丁寧な説明でわかりやすかったです。

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韮山反射炉

 また、茶畑にある展望台からは富士山と反射炉の2つの世界遺産をみることができます。ぜひ、一度足を運んでみてください。

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富士山と韮山反射炉

それでは、今日はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございます。