こんにちは、勘矢です。
今回は桓武平氏系の小栗氏について調べたことをまとめました。
1. 桓武平氏系小栗氏
旗本となった小栗氏は大きく三系統あり、それぞれの関係については不明。今回は正重系と久勝系について書きます。
① 小栗正重は徳川家康に仕え、その養子正次は旗本として存続した。
② 1568年から徳川家康に仕えた小栗久勝の系統は千二百石を知行した。
2. 旗本小栗氏(正重系)
(1)旗本:小栗七郎左衛門
(寛政年間までの当主)
初代 小栗 正次(まさつぐ)【1585~1632】
疋田喜圓斎の二男。
妻は旗本 戸田直良の娘。
二代 小栗 正盛(まさもり)【?~1657】
小栗正次の長男、母は戸田直良の娘。
1632年に家督相続し、1634年に大番に列しました。
三代 小栗 盛次(もりつぐ)【1645~1667】
旗本 疋田正則の二男。
正盛の養子となり、1657年に13歳で家督相続し、のちに大番に列しました。享年23。
四代 小栗 直正(なおまさ)【1654~1730】
旗本 戸田直次の二男、母は岩瀬氏次の娘。直次の姉妹は初代正次の妻。
盛次の婿養子となり、1667年に14歳で家督相続し、小普請となりました。1676年(23)に大番に列し、1695年(42)に御納戸番士となりました。1724年に71歳で隠居しました。享年77。
妻は小栗盛次の娘。
五代 小栗 直盛(なおもり)【1695~1725】
小栗直正の長男、母は小栗盛次の娘。
1724年に30歳で家督相続しました。享年31。
妻は旗本 安藤國達の娘。
六代 小栗 直秀(なおひで)【1711~1783】
旗本 戸田直昌の二男。直昌は四代直正の弟。
従兄直盛の婿養子となり、1725年に15歳で家督相続しました。1731年(21)に大番に列し、1748年(38)に大坂の御弓奉行に移り、1772年に62歳で隠居しました。享年73。
妻は小栗直盛の娘。
小栗 直勝(なおかつ)【1732~1752】
小栗直秀の長男。父に先立ち没しました。享年21。
七代 小栗 直綱(なおつな)【1736~1792】
小栗直秀の二男。
1772年に37歳で家督相続し、大番となりました。1782年に47歳で隠居しました。享年57。
妻は旗本 萩原友明の娘。
八代 小栗 直政(なおまさ)【1767~?2】
小栗直綱の長男。
1782年に16歳で家督相続しました。
3. 旗本小栗氏(久勝系)
(1)旗本:小栗大学家
(寛政年間までの当主)
初代 小栗 久勝(ひさかつ)【1553~1629】
二代 小栗 久玄(ひさはる)【?~1657】
小栗久勝の長男。
1598年より徳川家康に仕え、小十人をつとめて蔵米百俵を賜り、その後百俵を加えられ、後に武蔵国内で知行地に改められました。1629年に家督相続し、七百石を知行しました。1632年に小十人組の番頭に進みました。1633年に甲斐国内で五百石を加増されて千二百石となりました。1647年に辞職して小普請となりました。
三代 小栗 久弘(ひさひろ)【1627~1670】
小栗久玄の長男。
妻は旗本 諏訪頼長の娘。
四代 小栗 久倫(ひさとも)【1653~1734】
小栗久弘の長男、母は諏訪頼長の娘。
1670年に18歳で家督相続しました。1698年(46)に御書院番に列し、武蔵・相模国内の知行地を上総国内に移され、1705年(53)に甲斐国内の知行地を上野国内に移されました。1715年(63)に辞職しました。享年82。
妻は旗本 稲生正盛の娘。
五代 小栗 久貞(ひささだ)【1691~1738】
小栗久倫の長男、母は稲生正盛の娘。
1734年に44歳で家督相続しました。享年48。
妻は小栗久之の娘(久之は久貞の叔父)。
六代 小栗 久徴(ひさたか)【1724~1758】
小栗久貞の長男、母は小栗久之の娘。
妻は旗本 島田正之の娘。
七代 小栗 久明(ひさあきら)【1742~?】
一族小栗弘道の子。祖父久之は三代久弘の子。
"はとこ"の久徴の養子となり、1758年に17歳で家督相続しました。1763年(22)に御書院番に列し、1776年(35)に十代将軍徳川家治の日光社参に供奉しました。1779年(38)に御使番に転じ、1788年(47)に寄合となり、1789年に48歳で隠居しました。
妻は旗本 永井尚方の娘(離婚)、後妻は旗本 神尾守邦の娘、後々妻は旗本 酒井忠寄の娘。
八代 小栗 久脩(ひさなが)【1772~?】
小栗久明の長男、母は神尾守邦の娘。
1789年に18歳で家督相続しました。
妻は旗本 安部信尹の娘。
※旗本各家の家名は、徳川旗本八万騎人物系譜総覧を基に採用しました。これに記載がない家は、寛政譜に記載されている最後の当主の通称を採用しました。
参考文献:
寛政譜以降 旗本百科事典 第1巻(東洋書林)
徳川旗本八万騎人物系譜総覧(新人物往来社)
家紋・旗本八万騎 高橋賢一著(秋田書店)
日本名字家系事典(東京堂出版)
それでは、今日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。